食前酒やお風呂上がりに!「プロセッコ」の特徴とおすすめ10選

プロセッコは北イタリアのスパークリングワイン。シャンパーニュやカバと並ぶ世界的な銘柄で、白い花、リンゴのアロマと柔らかでやさしい口当たりが人気です。ここでは、プロセッコの特徴とおすすめをご紹介します。

プロセッコの基本情報
産地と格付け
辛さは3種類
プロセッコを選ぶポイント
カルペネ・マルヴォルティのおすすめ
3大プロセッコのおすすめ
フリッツァンテとコル・フォンドのおすすめ
この記事に登場した専門家

プロセッコの基本情報

日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
水木 明さん

プロセッコとは

プロセッコは、ランブルスコやフランチャコルタなどイタリアで有名なスパークリングワインの1つの銘柄です。イタリアではスパークリングワインを、発泡タイプはスプマンテ、微発泡タイプをフリッツァンテと言い、プロセッコも泡の強さでスプマンテとフリッツァンテの2種類に分かれます。

シャンパンとの違い

シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られ、アルコール度数は約12%、瓶内2次発酵でガス圧強めです。プロセッコはアルコール度数が約11%と少し低めで飲みやすく、近年人気が上昇し、シャンパンより出荷量が増加しています。

シーンと料理

軽やかなので食前酒に。トマト、ナス、パプリカなど夏野菜やモルタデッラソーセージなど前菜によく合います。薄切りロースハムに黒胡椒とナッツを砕いたものをかけても代用できます。チーズと合わせるならハード系を。現地では朝食や、夜お風呂あがりにも楽しまれています。
夏野菜を使った前菜

カクテルとして

桃の果汁と合わせると本格的なカクテル「ベリーニ」になります。

産地と格付け

語源と生産州

ヴェネツィアがあるヴェネト州とお隣のフリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の2州、9県で造られています。特にトレヴィーゾ県が有名です。

フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の州都「トリエステ」の北にある小さな街「プロセッコ」が発祥で、山の斜面を伐採しブドウ畑にしたことから「伐採地」という意味をもつ名です。この地域からヴェネト州まで広がりました。

品種の使用規定

土着品種グレーラ(Glera)を85%以上使用します。品種名の意味はグレー(灰色)。古代ローマ時代から栽培され、1800年代からスパークリングが生産されるようになりました。品種はブレンドしてもいいのですが、近年はグレーラ100%が増えています。
グレーラ種の実るブドウ畑

グレーラ種の味わいの特徴

EU指定のアロマ付きブドウです。白い花やリンゴ、洋梨、柑橘系のフレッシュな果実の香り。ヘーゼルナッツ、紅茶のアールグレイで知られる柑橘のベルガモット、火打石のニュアンスもあります。

格付け

格付けは格上からD.O.C.G.、D.O.C.の順です。格上になる程、狭いエリアで造られています。

D.O.C.G.は美しい丘陵地の段々畑が広がるコネリアーノやヴァルドッビアデーネなどです。その中でも「カルティッツェ」はグランクリュに匹敵する区画です。広域で9県全体の格付けが「D.O.C.プロセッコ」ですが、トレヴィーゾ県とトリエステ県内で、栽培から瓶詰めをしたものは「D.O.C.トレヴィーゾ」、「D.O.C.トリエステ」とエリアを名乗れます。

辛さは3種類

辛口 Brut

一番辛口はブリュット。お食事に合う辛口で、残糖値は0~12g/リットルです。

中辛口 Extra dry

少し甘さを感じるのがエクストラドライ。残糖値は12~17g/リットル。イタリアの地元で人気があり、生産量が多いです。

甘口 Dry

甘さがあるタイプ。残糖値は17~32g/リットル。ビールだと「ドライ」は辛口のイメージなので注意です。食後酒に。

プロセッコを選ぶポイント

シャルマ方式と瓶内2次発酵

スーパーで売っている千円台のものは大量生産で「シャルマ方式」が多いです。タンク内で2次醗酵を行い泡を造り出す製法で、プロセッコのリンゴのような爽やかさを生かすのに適しています。ボトルごとの差がなく品質が安定していることも特長。軽やかでさっぱりしています。よく冷やして飲みましょう。

シャルマ方式でも2千円台以上になると高品質プロセッコが多いです。伝統的な製法は瓶内で自然な泡が生まれる瓶内2次発酵です。冷やし過ぎないのがおすすめです。
プロセッコ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ エキストラ・ドライ
出典:Amazon.co.jp

プロセッコの父

1860年、イタリアで初めてシャルマ方式でスパークリングを造ったカルペネ・マルヴォルティ社のアントニオ・カルペネは「プロセッコの父」と呼ばれています。価格は2,500円程度。ピノ・ネーロ(ピノ・ノワール)種のロゼもあります。

3大プロセッコ

アダミ、ルッジェーリ、ニーノ・フランコが3大プロセッコと言われる生産者です。まず、こちらを制覇してみましょう。

フリッツァンテ(微発泡)

フリッツァンテ(frizzante)は、ガス圧が通常の3気圧以上より弱い1~2.5気圧の微発泡ワイン。プロセッコの生産量の23%を占め、現地でも人気です。持ち運んでも泡が吹きこぼれるリスクが低くなるため、アウトドアや船上パーティーといったシーンでも使い勝手が良く、おすすめです。
カーサ・ベルフィ プロセッコ・フリッツァンテ・コルフォンド
出典:楽天市場

コル・フォンド

コル・フォンドという製法は豊かな風味と旨味を生み出します。「オリと一緒」という意味で、発酵が終わった後の酵母のオリをオリ引きしないで瓶詰めし、にごり酒のようになっています。ラベルに “Col Fondo”とありますので、購入時は参考にしてくださいね。

カルペネ・マルヴォルティのおすすめ

プロセッコ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ エキストラ・ドライ

プロセッコの父、カルペネ・マルヴォルティ社。シャルマ方式(タンク内2次醗酵)で、白い花や爽やかな果実のフルーティーさを最大限に生かしたスパークリングワインを初めて造りました。カルペネ・マルヴォルティ社はオバマ大統領の就任記念パーティーでも採用されました。価格も2,000円以下で、いつでも冷蔵庫に入れておきたい1本です。

プロセッコ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ エキストラ・ドライ

3大プロセッコのおすすめ

アダミ プロセッコ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ ボスコ・ディ・ジーカ ブリュット NV

現地でも別格扱いのアダミ。3代続く生産者でクオリティが高く評価されています。こちらはワイン評論家が選んだ『死ぬまでに飲むべき1001のワイン』に選ばれた銘柄。泡はキメ細かく柔らかで、リンゴ、洋梨などのフルーティーさと余韻が楽しめます。

アダミ プロセッコ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ ボスコ・ディ・ジーカ ブリュット NV

ルッジェーリ アルジェオ・プロセッコ・トレヴィーゾ ブリュット NV

ルッジェーリを2,000円で楽しめる1本。酸がしっかりしてエレガントです。

ルッジェーリ アルジェオ・プロセッコ・トレヴィーゾ ブリュット NV

ニーノ・フランコ プリモ・フランコ プロセッコ・ヴァルドッビアデーネ・スペリオーレ

花の香り、リンゴなどの果実味にミネラル感とクリスプな印象。食前酒、パスタやリゾットに合わせて。クリスプな感じが、スナックとも合います。

ニーノ・フランコ プリモ・フランコ プロセッコ・ヴァルドッビアデーネ・スペリオーレ

フリッツァンテとコル・フォンドのおすすめ

カーサ・ベルフィ プロセッコ・フリッツァンテ・コルフォンド

自然派で優しい味わいのコル・フォンドのフリッツァンテ(微発泡)。柔らかい泡と酵母の旨味で、ゴクゴク飲めます。コル・フォンドの凄さが味わえる1本。

カーサ・ベルフィ プロセッコ・フリッツァンテ・コルフォンド

カーサ・コステ・ピアーネ プロセッコ

ヴェネト州ヴァルドッビアーデネで、フォッラドール家が造っています。樹齢80年のグレーラ種で、伝統的な製法の瓶内2次発酵で造る、薄にごりのプロセッコです。澄んだスパークリングワインが席巻した時代は不遇だったそうですが、現在は伝統的で自然な造りで、とても人気です。

ラベルに「プロセッコ」や「プロセッコ・ヴァルドッビアデーネ」とエリアが書かれていますので、選ぶ時の参考にしてください。プロセッコのみ書かれていれば広域、プロセッコ+地名ならエリアが狭くなり、上のクラスで高価になります。

カーサ・コステ・ピアーネ プロセッコ

カ・デイ・ザーゴ プロセッコ コル・フォンド

ザーゴ家は1929年からワイン造りをはじめ、畑には化学肥料を使用していません。現在はビオディナミで、近代技術をなるべく使わずに醸造しています。シャルマ方式ではなく瓶内2次発酵です。自家製の乾燥ブドウの果汁を入れて2次発酵させています。まろやかでしっかりした味わいで、甲殻類のリゾットとも相性抜群です。

インポーター(輸入会社)は個性的でこだわりのあるセレクトのラシーヌ。価格は約3,000円。週末や特別な日のちょっといい泡としておすすめです。

カ・デイ・ザーゴ プロセッコ コル・フォンド

ザゴ プロセッコ・オン・ザ・リーズ NV

オン・ザ・リーズ(On the Lees)は、天然酵母と共にという意味。フルーティーで飲み心地が良いです。

ザゴ プロセッコ・オン・ザ・リーズ NV

ベッレンダ プロセッコ・ディ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ ブリュット ミレジマート

ベッレンダはコネリアーノの生産者。3兄弟でワイン造りをしています。手頃な価格ですが本格派で人気のヴィンテージ・プロセッコです。コスパが良いので普段飲みに。シャルドネなどの品種でキラキラしておしゃれなメタリックボトルのラインナップもあり、パーティーにもぴったりです。

ベッレンダ プロセッコ・ディ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ ブリュット ミレジマート

ビゾル プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアデーネ・スペリオーレ ジェイオ・カルティッツェ NV

ビゾルは5世紀に渡りブドウ栽培を続けている由緒あるワイナリー。「カルティッツェ」はグランクリュと言われる区画です。コクのある豊かな味わいです。

ビゾル プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアデーネ・スペリオーレ ジェイオ・カルティッツェ NV

プロセッコの特徴、おすすめをご紹介しました。さっぱりとして飲み疲れしないので普段飲みに、休日の午後にもおすすめです。

ベッレンダ社の公式ホームページには現地の動画もあり、北イタリアの山岳部の美しい景色や世界遺産ドロミテ山塊に囲まれたブドウ畑とブドウの木の仕立てが見られます。現地に想いを馳せながら飲むのも楽しいですよ♪

この記事に登場した専門家

日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
水木 明さん
2012年、日本ソムリエ協会ワインエキスパートを取得。ワインショップやインポーターで経験を積むとともに、多くのインポーターのワインを幅広く飲んで、情報収集している。特に初心者がワインで困った時にアドバイスしてきた経験から、実用的なコツを伝えることを心がけている。
詳しくはこちら