映画でも有名なシャンパン「ボランジェ」の特徴とおすすめ5選

映画『007』シリーズでジェームズ・ボンドが愛するシャンパンとして有名なブランドです。家族経営で、ピノ・ノワールの名産地アイ村のブドウが主体で、力強く豊かなコクがあります。ここではボランジェの特徴とおすすめをご紹介します。

ボランジェとは?
味わい・醸造・畑の特徴
ボランジェの歴史
ボランジェの種類とおすすめ
この記事に登場した専門家

ボランジェとは?

日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
水木 明さん
ボランジェR.D.
出典:Amazon.co.jp
1829年アイ村に創立。年間生産量25万本。家族経営で、クリュッグと並び伝統的で最高品質のシャンパンを造るメゾンです。赤ワインの銘醸地だったグラン・クリュ(特級)のアイ村はピノ・ノワールの聖地と呼ばれ、ピノ・ノワール主体のシャンパンの優れた産地です。銘柄「R.D.」はシャンパン通にも別格と言われ、愛されています。

味わい・醸造・畑の特徴

味わい

良質なピノ・ノワールの産地アイで、ピノ・ノワール比率の高いシャンパンを生産。香りは長い熟成などに由来するハチミツやヘーゼルナッツ、舌触りはクリーミー、小樽で発酵させるため酸化的なニュアンスがあります。

醸造

4,500個ほどの樽を常備し、オークの古い小樽を1次発酵から使用する伝統的な製法です。熟成期間を長くしているため、高品質で複雑なアロマのシャンパンになります。

グラン・クリュ(特級)のアイ、ヴェルズネイとプルミエ・クリュ(1級)に174haの畑を保有しています。
ぶどう

ボランジェの歴史

1829年、アイやクラマンに畑を持っていたアタナス・ド・ヴィレルモン将軍がミュラー・ルイナールで働いていたドイツ人のジャック・ボランジェと同僚のポール・ルノダンを雇って「ルノダン・ボランジェ」として創業、現在まで家族経営が続いている希少なメゾンです。

1941年、5代目ジャック・ボランジェが逝去し、妻のエリザベス・リリー・ボランジェが後を継ぎました。第2次世界大戦下、彼女は村に残った1人のスタッフとドイツ軍の爆撃音を聞きながらシャンパンを造り続けました。また、オリとともに長い期間熟成させ、オリ引きは出荷直前に行うという画期的な手法を開発、ヴーヴ・クリコと並び、最も偉大なシャンパーニュ地方の女性実業家として尊敬されています。
シャンパン

ボランジェの種類とおすすめ

スペシャル・キュヴェ

3種類のブドウを使っていますが、ピノ・ノワールが60%と高い比率です。特級、1級のブドウを80%以上使用していて、プレステージ・クラスと言ってもいい高品質シャンパンです。3年以上熟成させ、デゴルジュマン(オリ抜き)をしています。ボランジェのスタイルが堪能でき、ボランジェ入門編としておすすめです。

ボランジェ・スペシャル・キュヴェ

ボランジェ・ロゼ

スペシャル・キュヴェに、グラン・クリュ(特級)のアイとヴェルズネイの畑のみのピノ・ノワールで造った赤ワインを5~6%加えています。イチゴやラズベリーの香りと、赤い果実のフレッシュな味わいとボリューム感があります。

ラ・グラン・ダネ

ブドウの当たり年のみ造られるヴィンテージのプレステージ・シャンパンです。秀逸なピノ・ノワールの村アイとヴェルズネイのピノ・ノワールを主体に、ミネラル感のきれいなシャルドネの村クラマンとオジェのシャルドネをブレンド。最低でも5年熟成の後に出荷され、リッチで複雑な凝縮感のあるアロマです。

ボランジェR.D.

ボランジェの中でも別格と言われる銘柄です。「R.D.」は「Récemment Dégorgé(レサマン・デゴルジェ)」の頭文字で「最近デゴルジュマン(オリ引き)された」という意味です。オリ抜きの日付は裏ラベルに書かれています。

ラ・グランダネのブレンドがベースですが、最低でも8年、物により20年以上熟成させるため、煮詰めた果実、ナッツなど複雑なアロマとなります。オリ抜きされたばかりなのでフレッシュ感があり、糖分添加は1リットルあたり3〜4gと辛口の中でもかなり少ないです。

ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ

ヴィエイユ・ヴィーニュとは、樹齢の高いぶどうの木の意味です。アイ村の最高級の区画ショード・テールとクロ・サン・ジャックのピノ・ノワールだけを使用したブラン・ド・ノワール(黒ブドウで造る白のシャンパン)。

害虫フィロキセラ(ぶどう根アブラ虫)をのがれた接ぎ木をしていない古木のブドウを使った希少なシャンパンです。世界一有名なワイン評論家ロバート・パ―カーが、シャンパンでもなくワインでもないと褒めるほど、個性的で比類のない味わいです。

ボランジェ ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ

ボランジェの特徴と種類をご紹介しました。シャンパンの中でもコクが深くて奥行きのあるブラン・ド・ノワールが好きな方や、樽発酵・樽熟成による酸化的なニュアンスがハマる方にはたまらない味わいです。

グラスに注ぐ温度は高めで10度くらいから飲まれるといいでしょう。また、瓶での熟成もしますので、家庭のセラーで寝かせてから飲むのもいいですが、シャンパンは普通のワインより、うまく熟成させるのが難しいため、熟成した年代物の古酒を飲みたい場合は、信頼できるワインショップから蔵出しの古酒を手に入れるといいでしょう。

この記事に登場した専門家

日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
水木 明さん
2012年、日本ソムリエ協会ワインエキスパートを取得。ワインショップやインポーターで経験を積むとともに、多くのインポーターのワインを幅広く飲んで、情報収集している。特に初心者がワインで困った時にアドバイスしてきた経験から、実用的なコツを伝えることを心がけている。
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