アイデア次第でいろんな使い方ができる一脚のおすすめ9選

使い方がいまいちわからないという人が多い一脚ですが、マンフロットやベルボンと、名だたる三脚ブランドも一脚を作っています。基本はブレを防ぐためのものですが、アイデア次第でいかようにも使えるのが一脚。今回はおすすめの一脚9本を紹介します。

「固定」の三脚と「安定」の一脚で使い分け!
一脚の選び方
夜景の撮影におすすめの一脚
スポーツの撮影におすすめの一脚
野鳥の撮影におすすめの一脚
一脚におすすめの雲台
その他おすすめのアイテム
一脚の人気ランキングもチェック!
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「固定」の三脚と「安定」の一脚で使い分け!

JOHN CHEESEBURGER
3つの脚でしっかりとカメラを「固定」する三脚に対し、一脚は1本の脚で「安定」させるためのものと考えてください。ただ名称は「一脚」ですが、実際はカメラを支えるあなた自身の2本の脚も軸となるので撮影時はある意味「あなたも交えた三脚」になります。

ブレない写真を撮るという目的に関しては三脚と同じですが、三脚にはない一脚ならではメリットがあります。
一脚

移動に便利

その場に固定して使う三脚はカメラごと移動するのに手間がかかりますが、一脚の場合すぐにカメラごと移動することができます。このことから、野生動物の撮影や、公共の場所での取材活動、人が多い場所での夜景撮影など、クイックな移動を余儀なくされる撮影現場ではかなりの頻度で一脚が活用されます。

また、自由雲台との親和性が高く、限定されたスペースで重く長い超望遠レンズを駆使しなければならないJ-リーグやW杯の撮影、F1等のモータースポーツの現場でも、一脚は多くのプロカメラマンに重用されています。

軽量

使われる素材も三脚と同じくカーボンかアルミ。いずれにしても脚一本なわけですから、どこにでも持っていけます。旅行でも大いに重宝し、三脚を持って行かずに一脚を持っていく人も大勢います。

また山などでトレッキングの時などは伸ばせば緊急時の杖がわりにもなりますし、草木をかきわけるのにも使えます。
Velbon 一脚 ULTRA STICK SUPER
出典:Amazon.co.jp

安い

三脚ほど高額にはならず、ほとんどの1脚は一部の輸入ブランドを除き、安価に手に入れることができるのも魅力です。

棒として

また別の使い方として、高さが欲しい時などにカメラを持ち上げる「棒」としても使います。

私もダイブやモッシュが激しいバンドのLIVE撮影などで臨場感あるカットが欲しい際に、超広角(もしくは魚眼)を装着したカメラを一脚にセット。脚を目一杯伸ばし、オーディエンスの中に決死の覚悟で割り入って行き、脚にぐるぐるに巻きつけたリモコンでシャッターを切るなど、むしろ「棒」としての使い方がとても重宝しています。

一脚の選び方

Velbon カーボン一脚 Geo Pod E76S
出典:Amazon.co.jp

三脚選びと同じで、脚の長さや材質、出し入れの方法がメーカーまたはモデルによって違いますので、用途を考えた上でお選びください。脚の選び方一つで撮影のパフォーマンスに多くの影響を及ぼします。

材質

カーボン製一脚の1番の利点は軽量なところ。しかし重量級のレンズを載せる場合はその軽さが仇となりバランスを崩す要因となります。また手ブレを地面にしっかり逃がしてくれたり、車が通りかかった際の振動を吸収してくれたりと、振動に対する性能は優秀ですが、カーボン繊維という特性上、過度の衝撃に対しては割れたりヒビが入ったりと弱い側面もあります。

一方アルミの一脚は重い分、強度のバランスもとれていますが、振動には強くありません。しかし衝撃にはとことん強く、へこむことはあっても割れることはまずありません。

ジョイント

こちらも三脚と同じくレバー式かナット式かの2種類ですが、レバーを引けば簡単に脚を伸ばせるレバー式に対しナット式はリングを回して緩めてから脚の出し入れをするので、レバー式に比べるとやや時間を要します。

ベルボンの一部商品は特殊なリング方式を採用していて、脚の先端を緩めれば一気に全関節を引き出せるという優れものです。まずは好き嫌いや用途で選べばよいでしょう。

雲台

SBH-320 GM 自由雲台型
出典:Amazon.co.jp
三脚につける雲台の「締めて止める」と言うところに精度を求めるより、一脚の雲台選びはどちらかというと「いかに載せられるか」に的を絞ります。その性質上2wayや3wayというよりも自由雲台との相性が抜群に良いです。

ただ、手持ちで高所から撮るためのグリップ=「棒」として使う場合は、自由雲台の精度(特に耐荷重)が撮影の質を左右することになります。
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雲台の奥深さは三脚のそれを凌駕するとも言われています。リーズナブルで優れたものからハイスペックなプロ仕様まで、雲台の使い方と、おすすめ10モデルをご紹介。

長さ

長いもの、短いもの、細いもの、太いものと、その種類も多岐に渡りますが、基本的には伸ばした時にカメラがアイレベルに来ることを目安と考えて選べばOKです。

夜景の撮影におすすめの一脚

夜景

スリック 一脚兼簡易三脚 スタンドポッド STAPOD

夜景におすすめはこの簡易三脚にもなる2wayタイプのもの。もちろん切り離せば一脚にもなります。雲台は2way雲台でパンポッドが付いていますので、丁寧に構図を作ることができます。また香港やシンガポールなど海外都市の広大なパノラマ夜景を動画で撮る際、自由雲台を使うよりはこの2way雲台がドラマティックなパン映像を撮るのに役立ちます。

SLIK 一脚兼簡易三脚 スタンドポッド STAPOD

ベルボン 一脚 ウルトラロック ULTRA STICK SUPER 8

急遽夜景を撮りたくなった時におすすめなのがこの一脚です。特筆すべきはそのコンパクトさ。デニムのポケットにも入ってしまうほどですが、入れたまま座ると折れる恐れがあるので付属のベルトホルダーを使うことをおすすめします。とにかく全く荷物としてかさばらないサイズなのにしっかりと剛性はあるという優れものです。

ベルボンお馴染みの足先端をひねるだけで一気に脚の引き出しと収納ができる「ウルトラロック」を備えているので、夜景を撮るのに集中しすぎて同伴者からクレームを言われた際にも迅速に撤収することが可能です。

Velbon 一脚 ウルトラロック ULTRA STICK SUPER 8

ジッツォ 一脚 トラベラー 2型 カーボン 6段 GM2562T

「三脚のロールスロイス」は一脚でもロールスロイスです。一脚でジッツォを選ぶ人は三脚でもジッツォのオーナーとお見受けしますが、この「トラベラー 2型」は選ぶに値するだけの価値が充分にあります。

ただでさえ軽量なカーボン製に加え、縮長が36cmという驚異の短さは商品名の通り旅行に持っていかない手はありません。スーツケースに入れておけば、旅先で出会った美しい夜景を撮る時に大いに役立ちます。なにせジッツォですから。ただ、盗難には気をつけてくださいね。

GITZO 一脚 トラベラー 2型 カーボン 6段 GM2562T

夜景を上手く撮るポイント・一脚の使い方

夜景を撮る際に重要なのはフレーミング。全景を入れるのか、一部分を切り取るのか、人物を入れるのか否か、といったことで大きく画の質が変わってきます。

全景を入れる際は超広角レンズを用いることが必須となるでしょう。特定の一部を切り取る場合は、手前に近影のイルミネーションを入れると前ボケが作れ、立体的な夜景写真になります。

人をフレームインする場合は夜景を潰さないようにフラッシュの光量に気をつけながら慎重にフレーミングしましょう。ただ、最近のミラーレス機のほとんどに「夜景モード」が入っているので、奥の手としてそれを使うのも全然アリです。

とにかく、どんな場合でも夜景撮影には一脚を用いるとパーフェクトな仕上がりになります。

スポーツの撮影におすすめの一脚

子供のサッカー

マンフロット 一脚 XPRO フルード ビデオ一脚 MVMXPROC5

ジッツォ並みに値は張りますが、向こうが三脚のロールスロイスならこちらは一脚のフェラーリです。まさにフェラーリの疾走するレーシング会場で、この一脚に超望遠レンズを載せてモーターカメラマンが流し撮りをしている風景が目に浮かびます。

フルードベースという接続部分にフルード機構のついた脚座と組み合わせて使うのがこの一脚の特徴で、付属のスライディングプレートにカメラを取り付ければ雲台なしでそのまま使えます。言うなれば「自由雲台を履いた一脚」とでも言ったとこでしょうか。

運動会などでお子さんを撮る上でも使い勝手の良い、made in Italyの逸品です。

Manfrotto 一脚 XPRO フルード ビデオ一脚 MVMXPROC5

マンフロット 一脚 COMPACT アルミ 5段 レッド MMCOMPACT-RD

スポーツの試合なんてそうあるものでもないし、ごくたまにしか使わないから「コスパ重視」という方にはこのマンフロットの一脚がおすすめです。実勢価格2千円ちょっと(2018年5月現在)でマンフロットですからね。

無機質なカラーが多い脚モノ機材の中で、写真のものはレッド、他にもホワイト・ブラックと色の選択をできるのが嬉しいですね。細身なので載せられるものは限られますが、それでもミラーレス機と高倍率望遠の組合せで充分に使い込めます。

Manfrotto 一脚 COMPACT アルミ 5段 レッド MMCOMPACT-RD

ベルボン カーボン一脚 Geo Pod E76S

「カーボンはベルボンが一番」と唱える人が結構いるほど、ベルボンのカーボンは優秀との評があります。そのベルボンの一脚でアクティブなスポーツ撮影におすすめの一脚がこの「Geo Pod E76S」。5kgまで載せられるので高倍率ズームなどを装着したフルサイズ一眼でも余裕の使い心地です。

私も甥っ子のサッカーの試合を撮る際によく使いますが、脚のロック構造もしっかりしていますし、何よりも石突(脚の先端のゴム)を変えられるので、これをスパイク石突に変えて地面をよりしっかりとホールドさせる感じで使っています。この価格帯の一脚では石突を変えられるものが割と少ないので貴重です。

Velbon カーボン一脚 Geo Pod E76S

ベルボン 可変石突セット(V600)

ベルボンの三脚用の替え石突ですが、「Geo Pod E76S」などの一脚にも使えます。

ゴムとスパイクの2way仕様なので、地面がコンクリートや床などの場合は滑らないようゴムの方に、地面が砂地や土の場合はスパイクにと、使い分けができるのが特徴です。使い方もただクルクル回せばよいだけなので簡単です。

三脚用なので2個余りますが、石突は消耗品なので余った分は予備として保管しておきましょう。

スポーツを上手く撮るポイント・一脚の使い方

立っての流し撮り

スポーツを撮る場合、運動会などでお子さんの走っている風景を流し撮りする時に一脚は有効です。

使い方は簡単。まずカメラ側のAFモード(ピントの合わせ方)を、メーカーによって呼び方は違いますが、「被写体追従型」(Canonで言えばAI SERVO)に切り替え、一度お子様にロックしたピントがずーっとその動きを追い続けるようにします。その追っている最中に連写をすれば良いわけですが、その際に一脚を用いているとテコの原理で一脚に重心が分散され、ブレなく安定した流し撮りができます。

座っての流し撮り

椅子などに座って前のめりな姿勢でこの流し撮りを行う際に注意して欲しいのは一脚の伸ばし方。座っているために脚をフル伸ばしすることはないと思いますが、必ず根元(太い側)から脚を伸ばして高さを取ってください。細い方から先に伸ばして高さを取るとバランスが崩れます。

こうしてセッティングした後のカメラの操作は「立っての流し撮り」と同じです。

野鳥の撮影におすすめの一脚

野鳥

フォトプロ 一脚 DIGI-MP1BH 自由雲台 71716

遠くから飛来する渡り鳥を狙おうというのでなく、庭にやってくるシジュウカラを撮りたいだけだし、カメラも昔の安い一眼レフだよ、という人におすすめな超コスパ良の一脚がこれです。

頑丈なアルミ製で自由雲台もついて、縮めても47cmと保管にも困らないし、何よりも2千円(2018年5月の実勢価格)出してお釣りがくるので、ちょい使いの一脚としては凄まじくコスパに優れていると思います。

Fotopro 一脚 DIGI-MP1BH 自由雲台 71716

ベルボン Pole Pod EX FLUIDHEAD フリュード雲台付 372543

野鳥といっても素早く飛ぶ鳥もいれば白鳥や鶴のように優雅に飛び立つものもいます。本気で鳥を撮りに挑む場合に重要なのが、鳥に悟られない距離からフレーミングを行うのでいざ飛び立った時にしっかりと鳥をチェイス(追従)できるかどうか。

よほど筋トレをしている人ならともかく、重い望遠レンズを飛び立った鳥にロックオンしながら手ブレせずに連写するというのは無理というものです。

そんな時に心強い味方になってくれるのが一脚と、スムースなフレーミングを可能にするフルード雲台の組み合わせ。滑らかな動きのフルード雲台が獲物を的確に捉え続けてくれます。

Velbon Pole Pod EX FLUIDHEAD フリュード雲台付 372543

サンワダイレクト 長い一脚 200-DGCAM006

樹上でさえずる野鳥をハイアングルで撮ったり樹上の鳥の巣の営みを撮ったりと、高いところを撮る際にこの最大伸長2mというのは重宝します。ただ、せっかく木に休みに来たところを驚かせては気の毒なので、野鳥を驚かせないようにしてくださいね。

こう見えてもただ長いだけでなくスペック面でも、ゴムとスパイクの2way石突を標準装備するなど、結構作りは凝っています。2mというのは野鳥を撮るだけでなく、旅行でも何かと活躍しそうです。

サンワダイレクト 長い一脚 200-DGCAM006

野鳥を上手く撮るポイント・一脚の使い方

遥か遠くシベリアから飛来する渡り鳥から、庭に巣ずくスズメまで、大空を自由に飛ぶ鳥たちの姿は魅力的なものです。

私は湖畔や営巣地に行って野鳥を撮ることはまずありませんが「私だったらこう考えこう動く」ということをベースに野鳥撮影に関して触れてみます。

重要な2大スペック

野鳥、特に湖畔に羽を休める渡り鳥を撮る際に一脚に求められるのは最低高と迅速に脚を引き出せる性能。身を低くして野鳥が離水する瞬間を撮り、直後にスタッと立って瞬時に一脚の脚を伸ばして大空へ羽ばたく鳥を確実に撮るにはこの2大スペックが重要と考えます。

防寒対策

何しろ相手は野生の生き物ですから、まずは野鳥に悟られないことが重要。野鳥のいる環境に少しでも同化するために、一脚も含めたカメラ機材にカモフラ柄のマスキングテープを貼り、寒い中で「その瞬間」まで息を潜めていなければならないので、渡り鳥のやってくる冬季では防寒対策も重要です。

また寒い野外で長時間待機しているとカメラ、特にレンズのパフォーマンスに大きな影響が出ます。これを未然に防ぐためにレンズをしっかりと厚手のカバーなどで覆い、結露や内部機構の凍結防止に備えることも必要です。

私も冬季のロケや取材で状況によってはレンズの結露防止策としてUSB電源のレンズヒーターを使っていますが、とても便利ですよ。

PROTAGE カメラ レンズ 巻きつけ型 夜露防止ヒーター USB電源

一脚におすすめの雲台

アルカスイス モノボールP0 モノボールフィックス 088427

一脚の能力を最大限に活かすにはこのアルカスイスの雲台がおすすめです。アルカスイスですから雲台としては高価になりますが、対荷重20kgというスペックがどれだけわがままな機材を使っても理想の画を作るために期待以上の働きをしてくれます。

アルカスイスの雲台は「一生モノ」になる雲台ですから、価値ある買い物ではないかと思います。

ARCA-SWISS モノボールP0 モノボールフィックス 088427

その他おすすめのアイテム

MG CAMERA 三脚用ホルスター

一脚の脚を下腹のあたりでホールドすることにより手持ち撮影のブレを防ぎ、なおかつ肩掛けホルスターにもなるというなかなかのアイデア商品です。三脚にも使用できます。

とてもよく考えられた商品で、作りもしっかりとしているので写真だけでなく動画でも活躍しそうです。

MG CAMERA 三脚用ホルスター

MENGS トレッキングポールハンドルグリップ

これを良しとするのか否とするのかの判断がまた微妙なところですが、個人的には一脚をステッキにするというのはNGです。ただ、緊急時は別です。トレッキングの時などにこの「一脚をステッキにしてしまうグリップ」をカバンに入れておけば、万が一の時に命を救う道具にさえなり得ると思うので、登山を趣味とする人にはおすすめのアイデア商品です。

MENGS トレッキングポールハンドルグリップ

一脚って何?と聞かれると商売で写真を撮っているにも関わらず「棒」と即答してしまいます。あながち冗談なことでもなく、三脚も元は1本の棒を3つ使うことによって生まれたものであって、そう考えれば一脚とは数ある撮影道具の中でも道具として最も基本的な形のものではないかとさえ思えます。

アイデア次第でどんな風にも使え、場所も取らず、しかも安いとなれば、手に入れない理由はないかと思います。写真が好きなら一脚、必携ですよ!

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この記事に登場した専門家

JOHN CHEESEBURGER
2006年のフリーランス起業以来、国内外と多くのアーティストを手がけてきたフォトグラファー。またサボテンに魅了され2017年秋にサボテン専門チャンネルも開設。サボテン研究に余念がない。PICUPのライターとしても活動中。
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