ビートルズも愛用したリッケンバッカーとは?特徴とおすすめ5選

リッケンバッカーのギターについて、その概要やボディ、コントロール、12弦スタイルなどの特徴、愛用しているアーティストについて解説。300シリーズ、600シリーズ、12弦のスタイルなどからオススメのモデルを紹介しています。

リッケンバッカーとは
リッケンバッカーのギターの特徴
リッケンバッカーのギターを愛用しているアーティスト
リッケンバッカーギターの定番モデル
リッケンバッカーのおすすめギター
リッケンバッカーのおすすめ12弦ギター
この記事に登場した専門家

リッケンバッカーとは

ベース専門店・Geek IN Box代表
嵯峨駿介さん
リッケンバッカー
リッケンバッカーはアメリカ発の、最もトラディショナルなエレキギターメーカーの1つ。ジョンレノン、ジョージハリスン、ポールマッカートニーらのビートルズのメンバーが同社のギター、ベースを愛用したことで人気が爆発、現代に至るまでその人気は続いています。ピックアップ、コントロール、ボディシェイプなど、あらゆる面においてデザインはオリジナルでユニーク。フェンダーやギブソンの流れをほとんど汲んでいない数少ないギターメーカーの1つです。

リッケンバッカーのギターの特徴

ホロウボディ

リッケンバッカーのギターの大きな特徴の1つがホロウボディです。アコースティックギターのようにボディに空洞を作ることでサウンドに独特のエア感が付加され、生音も大きくなります。また、当然ですが重量も軽くなるために体の負担は小さくなると言えます。ギブソンのエレクトリックアコースティックのスタイルとも異なり、当然ながらフェンダーのソリッドデザインとも異なる、ユニークなポイントです。

フィフス・コントロール

リッケンバッカーのギターで一般的なコントロールは、ピックアップセレクターにフロントとリアそれぞれのボリュームとトーンという、ギブソンなどに代表されるポピュラーなコントロールに加えて、フィフスコントロールと呼ばれる機能が搭載されています。フィフスコントロールとは、聴覚上音量が小さく聴こえてしまうリアピックアップとバランスを取るために、フロントピックアップの出力を調整するものです。

12弦ギター

リッケンバッカーのギターで、最も情熱を感じるスタイルの1つが12弦ギターのスタイルです。通常の弦6本それぞれに副弦が張られ、実質的には6弦ギターのように演奏ができますが、サウンドはコーラスがかったように美しくクール。360をモチーフにした360/12はリッケンバッカーの12弦ギターとして代表的なモデルで、数多くのミュージシャンに愛用されています。12弦のモデルではヘッドストックの長さが変わってしまうモデルも多い中、360/12はほとんどヘッドの形を変えていません。

リッケンバッカーのギターを愛用しているアーティスト

リッケンバッカーを愛用していたアーティストといえば、まずはビートルズ活動初期の頃のジョン・レノン。同じくメンバーだったジョージ・ハリスンも同様にリッケンバッカーアーティストとして知られていました。他にはローリングストーンズのブライアン・ジョーンズ、コールドプレイのクリス・マーティン、日本のミュージシャンではくるりの岸田繁さん、ACID MANの大木伸夫さんがリッケンバッカーを愛用しています。

JOHN LENNON ジョン·レノンミニチュアギター額縁リッケンバッカービートルズ

リッケンバッカーギターの定番モデル

300系

リッケンバッカー330
リッケンバッカーのフラッグシップになるモデルは300系だと言っても過言ではありません。セミアコースティックのスタイルを持ち、軽量なボディとガツンとした鳴り、エア感のあるサウンドが特徴的です。アコースティックギターのようにスプルースなどをトップに使うわけではないので、あくまでエレキギター的なアコースティックスタイルです。一般的なエレキギターはローズ指板を使ったときにはその部分は無塗装ですが、リッケンバッカーの場合には塗装が施されています。この点は非常に独特に感じるかもしれません。

600系

Rickenbacker 620
ホロウボディの300系に対して、ソリッドボディを採用しているのが600系です。よりストレートでタイトなサウンドが特徴的で、ホロウボディに比べてハウリングが起こりづらく、ハイゲインなドライブをアンプやエフェクターで作ったり、がっつりと歪ませたロックなサウンドを求められたりするときには非常に適したものだといえます。使用しているアーティストとしては、椎名林檎さんやレミオロメンの藤巻亮太さんが有名です。

ジョン・レノンが愛用した325

リッケンバッカー エレキギター 325C64
ショートスケール、セミホロウボディ、3つのピックアップ、ビブラートユニットが大きく特徴的なのが325です。何度かのアップデート(マイナーチェンジ)が行われていますが、ジョンレノンがデビュー当時に手にしていたのは58年仕様のモデルです。この時期の325はネックがアルダーで使われています。一般的にアルダーはボディ材としてはポピュラーですが、ネック材に使われることはほとんどなかった木材です。大きくユニークなポイントですね。

リッケンバッカーのおすすめギター

Rickenbacker 330 Mapleglo

リッケンバッカーで最もスタンダードなモデルの1つがこちらの330です。メイプルボディ、メイプルネックにローズウッド指板とスタンダードなウッドマテリアルが使用されています。オリジナルでデザインされているピックアップはフェンダーのシングルコイルともギブソンのシングルコイルとも異なる特徴で、ホロウボディであることも合間ってミドルレンジがグッと強調されながらもトレブリーなサウンドに仕上がっています。

Rickenbacker 325C64 Jetglo

ジョンレノンが愛用したギターは325ですが、本モデルは325の1964年モデルのリイシューです。メイプルをマテリアルにしたセミホローボディ、アレンジされたヘッドストックとボディシェイプ、3つのピックアップ、そしてユニークなアクセントヴィブラートユニットは大きく特徴的。重量は3kg前後の個体が多く、非常に軽量のため長い時間を演奏しなければならないミュージシャンにとっては大きな利点だといえます。

Rickenbacker Model 620 Jetglo

ソリッドボディのコンパクトなモデルがこちらの620です。ヴィンテージスタイルよりもホットにアレンジされたピックアップが搭載されており、メイプルのソリッドボディと合間ってソリッドでかつきらびやか、パワフルなサウンドが大きく特徴的。パッと見ではセットネックに見えるかもしれませんが、ブリッジ部分まで大きく繋がったスルーネックジョイントです。ジェットグローというエレガントなブラックカラーもナイス。

リッケンバッカーのおすすめ12弦ギター

Rickenbacker / Model 1993 Plus Fireglo

少し珍しい1993プラスという12弦スタイルを持つモデル。リッケンバッカーの12弦といえば360/12ですが、本モデルはネックのマテリアルが2ピースのラミネーテッドメイプルが採用され、360/12よりも3mmほど幅の広いネックシェイプでデザインされています。Xブレーシング、Fホールと合間って非常にリッチなサウンドが特徴的です。伝説的なロックバンドThe Whoのギタリスト、ピート・タウンゼントのリクエストにより登場したモデルとのことです。

Rickenbacker / Model 1993 Plus Fireglo

Rickenbacker Model 330/12

セミアコースティックスタイルの330を12弦にアレンジしたモデルがこちら。ピックアップはヴィンテージスタイルのトースターピックアップよりもハイゲインなデザインになっており、パワフルできらびやかなサウンドを志向しています。12弦特有のリッチで色彩豊かなサウンドは非常にユニークで、一度弾けば虜になってしまうかもしれません。現在リッケンバッカーのギターで大きく流通している12弦ギターはこのモデルですね。
1960年以降イギリスで巻き起こったブリティッシュビートムーブメント(ビートルズ、ザ・フー、など)を語る上で切っても切れないギターがリッケンバッカーです。そのユニークなサウンドはミュージシャンたちの名演とともに記憶に刻まれ、そのサウンドを求めるミュージシャンは現在も耐えません。もはやルーツミュージックと言っても過言ではないこの時代のイギリスの音楽に少しでも興味があるのであれば、リッケンバッカーは一度は手にして貰いたいギターです。

この記事に登場した専門家

ベース専門店・Geek IN Box代表
嵯峨駿介さん
東京・御茶ノ水の大手楽器店にて数千本のギター・ベースのリペア、メンテナンスを経験。現在は、横浜でベース専門店「Bass Shop Geek IN Box」を立ち上げ、リペアや販売をする傍ら、様々なメディアで記事の執筆もこなす。 ※本記事の内容は嵯峨駿介個人の意見、知識を基に執筆しており、所属する株式会社ビレッジグリーン及びGeek IN Boxの総意を代表するものではありません
詳しくはこちら