DTM向きコンプレッサーおすすめ3選!

コンプレッサーは、音楽制作ではイコライザーやリバーブと並ぶぐらい、エフェクターの基礎としても重要なものです。そこで今回は、コンプレッサーの基本的なパラメーターの説明や、ちょっとしたコツと共に、おすすめのコンプレッサーソフトを紹介したいと思います。

ミックス・マスタリングに必須のコンプレッサーとは?

有限会社フラクタル・デザイン ライター&エンジニア
中村太樹さん
コンプレッサー
コンプレッサーとは、音を圧縮(Compression)するエフェクタです。バラつきのある音を平均化して聴きやすくしたり、アタック感を強調したり、迫力のある音を作り出すことができます。コンプレッサーだけでも色々な種類があり、VCA、真空管、FET、光学式……と動作の仕方や特徴が違っていたりします。

また、DAWで使うプラグインのコンプレッサーにも、実機で存在するコンプレッサーをエミュレートしたアナログっぽい音のするものや、DAWに最初から付属しているコンプレッサーなど……、ものによっては通すだけで音質が変化するコンプレッサーも存在します。

そんなコンプレッサーは、リバーブや歪み系のエフェクタみたいな派手な変化がないので、初めて使う方には魅力的に感じないかもしれません。ですが、コンプレッサーは、イコライザーやリバーブと並ぶぐらい、エフェクタの基礎としても重要なものなので、積極的に使ってみましょう。

コンプをかけると音圧が上がる?

音量を示すメーター
そもそも「音圧」とはなんなのでしょうか?これを説明すると、かなり長く難しい話になってしまうので、ここでは「音圧=音量」と思ってもらって大丈夫です。なので、音圧を上げるということは、音量を上げることとほぼ同義だと思ってください。

プロの音源が音量が大きい理由

ここで、一度DAWのメーターを思い出してみましょう。DAW上のフェーダーを上げても、そのメーター以上には音量は上がらず、メーターに赤いランプがついて、音が歪んでしまいますよね?そこで疑問に思うのが、使用できる音量の限界は決まっているのに、なぜプロのCD音源は音が大きく聴こえるのか……ということです。

音を大きく聴かせる肝はコンプレッサーにあり

一度自分の楽曲を作ってみた方は感じたことがあると思いますが、プロが作った音源と自分の音源とだと、かなり音量の差があったという経験はないですか?それこそ、ダイナミックス系のエフェクタの特徴であり、音を大きく聴かせるワザなのです。

ピークを潰して平均音量を上げる

CD音源を一度DAWに取り込んで、波形を見てみると、波形の面積が大きく、音量の小さい部分と大きい部分にあまり差がないのが確認できると思います。ここから「ピーク(メーターの赤ランプがつく音量)を圧縮して、平均音量を上げた」ということが分かります。そして、それこそが音圧の正体でもあるのです。

つまり、コンプを掛けると音圧が上がるのは「ピークを潰して(圧縮して)、平均音量を上げている」からなのです。

実際に体感してみるのがおすすめ

こればかりは、自分で試してみるのが一番分かりやすいと思います。リミッターというプラグインがあればそれを、なければコンプレッサーのレシオを「∞:1」に設定して、スレッショルドを0dBに設定しましょう。アタックタイムは最速、リリースタイムは遅めに設定して、インプットゲイン(入力ゲイン)を上げてみてください。

アウトプットやトラックのフェーダーを動かさなくても音量が大きく聴こえますよね?それこそ「ピークを潰して平均音量を上げた」ということになり、音圧が上がったということになります。

コンプレッサーの主要ツマミ解説

スレッショルド

スレッショルド(Threshold)は、コンプレッサーの掛かり具合を調整するツマミです。スレッショルドで設定した音量を上回ると、コンプレッサーが作動し、音が圧縮されます。実際に音がどのくらい圧縮されているかは、ゲインリダクション(Gain Reduction)というメーターで確認することができます。

基本的にはゲインリダクションメーターの-3dB~-5dB程度を目安に掛けていくといいでしょう。もし、変化が分かりにくい場合は、かなり深めにスレッショルドを設定することで、どういう風に音が変わるのかを確認することができます。

レシオ

レシオ(Ratio)は、スレッショルドを超えた音をどのくらいの比率で圧縮させるか決めるツマミです。たとえば、パラメーターを「2:1」に設定した場合、スレッショルドを超えた音が1/2圧縮されます。目安としてまずは、「4:1」にパラメーターを設定するといいでしょう。

変化が分かりにくい場合は、比率を極端に上げたり(「32:1」「64:1」…)下げたり(「1.5:1」「1.25:1」)して、スレッショルドを調整すると変化を感じやすいと思います。

アタック

アタックタイム(Attack Time)は、音がスレッショルドを上回った後、レシオで設定した比率に圧縮するまでの時間を設定するツマミです。たとえば、アタックタイムを「1msec」(1/1000秒)など、速く設定すれば、アタック感や音の立ち上がりを抑えることができます。

逆に「200msec」など、アタックタイムを遅くしていくと、アタック感が強調されるようになります。スレッショルドを深めに設定して、アタックタイムを動かしていくと、音の立ち上がり感が変わるのが確認できると思います。

リリース

リリースタイム(Release Time)は、スレッショルドを下回ってからコンプレッサーが停止するまでの時間を設定するツマミです。リリースタイムでは、音の余韻を調整することができ、効果的に作用すると曲のグルーブもコントロールすることができます。

基本的にはリリースタイムは短めに設定して、次の音の立ち上がりには一回コンプの動作が停止している状態が好ましいです。ただし、リリースタイムを短くしすぎると「ポンピング」と呼ばれる、音がうねる現象が起きるので注意が必要です。

おすすめのコンプレッサーソフト

Waves CLA-76 Compressor/Limiter

昔から多くのユーザーに愛され、今もなおスタジオで活躍する定番のコンプレッサーのプラグインです。1176系と呼ばれるコンプレッサーは、いろいろなメーカーから発売されていて、それぞれ特徴が違ったりします。アナログのコンプレッサーをモデリングしたものを試してみたいのであれば、まずは1176系を試してみるといいでしょう。

【並行輸入品】 WAVES◆ Waves CLA-76 Compressor/Limiter◆ノンパッケージ/ダウンロード形式

27,750(税込)
2019年10月2日 2:09時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。

WAVES Renaissance Maxx

ボーカルに特化したコンプレッサー、「Renaissance Vox」を含めた7つのプラグインをバンドル、WAVES Renaissance Maxx。この製品は、イコライザーやリバーブなども含まれていて、ミックスをワンランク上に仕上げてくれることでしょう。

かなりシンプルな作りをしている「RVox(Renaissance Vox)」は、初心者でも扱いやすく手軽にボーカルを仕上げることができます。

【並行輸入品】 WAVES Renaissance Maxx Native ◆ノンパッケージ/ダウンロード形式

43,750(税込)
2019年10月2日 2:09時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。

iZotope Neutron 2 Standard ミキシングプラグイン

この製品はコンプレッサー単体ではなく、チャンネルストリップというタイプのプラグインです。トラックアシスタントという機能を使うことで、イコライザーやコンプレッサーを自動で設定してくれて、それぞれの音源に適した加工を行ってくれます。

最初イコライザーやコンプレッサ-をどう使えばいいのか分からないと思うので、Neutronを使ってそれぞれのエフェクタの使い方を勉強するのもいいと思います。

iZotope Neutron 2 Standard ミキシングプラグイン (アイゾトープ) 国内正規品

27,432(税込)
2018年6月15日 18:41時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。
DTMコンプについて紹介しました。コンプは変化が分かりにくく、最初は扱いずらいプラグインでもあります。なので、最初のうちはプリセットなどを駆使しながら、音を加工していくといいでしょう。音源の名前の付いたプリセットも用意されていることが多いので、それを見ながら「ボーカルはこんな感じ」「ドラムはこんな感じ」……など、自分の引き出しを増やしていきましょう。

これはプラグイン全てにいえることですが、プラグインを掛けたときは元の音と比較をしながら音を加工していきましょう。オンオフを比べて作業していくことが、「いい音」を作るコツでもあります。

分からないながらも使っていくことで、いずれ分かるタイミングが来ます。苦手意識を持つことなく、どんどんチャレンジしていきましょう!

この記事に登場した専門家

有限会社フラクタル・デザイン ライター&エンジニア
中村太樹さん
音楽学校メーザーハウスでレコーディングやミキシングを学ぶ。卒業後はDTMステーションを書く藤本健の会社である有限会社フラクタル・デザインに勤務。現在は、レコーディングエンジニアやミキシングエンジニアとして活動する傍ら、記事の執筆もこなす。
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